テスラスイッチの実験
(失敗の記事を書くことには慣れている)
お互いのバッテリーを充電しあいながらずっと動き続けるフリエネデバイスが語られている。
Bedini MotorやTesla switchなどがある。
そういうものを参考にして、コイルの逆起電力を回収しながら繰り返し動く機構を考えた(上図)
動作の仕組みは図に記載したとおりで、やろうと思えば1巻線ラッチングリレーがこれに相当する。
逆起電力回収時に空間からエネルギーが流入してエネルギーが増幅するなら、バッテリー電圧が増えながら永久に動くことになる。常識的に考えるなら処々の損失でバッテリー電圧は次第に減少しやがて止まる。
さぁどうなるか。やらなくてもわかる人はごまんといるが、やってみないとわからない人もいる。私のようにやらずにはいられない人もいる。
コイル&スイッチ:OMRON G6AU-274P
バッテリー:電解コンデンサ35V4700uF
ダイオード:1N4148
両コンデンサを12~16V位で充電してやると、ビビビーと動き出した。狙い通り発振はしているようだ。
(ビビビーと音が鳴るのは機械式リレーの接点が動いている音です)
しかし結論としては時間とともに電圧は減少していき、やがて止まってしまった。 常識どおり。
コイル両端電圧波形は以下の通り。
ダイオードを外すと、小さいコイルながら逆起電力の大きな電圧が発生しているのがわかる。(左図)
ダイオードを入れると、逆起電力の大きなパルスはなくなる。ダイオードを介してコンデンサに充電電流が流れているもの思われる(右図)
また接点が外れてから、逆起電力が発生して、その後に別の接点にコンタクトしている時間軸上の様子もよくわかる。
ダイオード有り無し(=逆起電力回生有り無し)で動作時間に差があるか確認したかったが、リレーがすぐに止まってしまって、比較できなかった。
回路的には安定して止まることはないはずなのに、機械式接点の妙のため止まってしまう。指先でコツンと突くとまたビビビと振動し出す。磁石を適当に近づけても動き出す。
条件良く動き続けても、15Vの初期充電で15~20秒動くと電圧は大きく低下して停止してしまった。常識どおりの結果になった。
まぁリレーにとってかなり無理な動かし方をしたことは間違いない。やっているうちにどんどん接点切り替え動作が鈍くなった。
次のアイデアとしては、
①半導体スイッチング素子でこれをやる。
②大きなコイルと大きな磁石でこれをやる。Bedini Motorのようなもの。
ステーターコイルにパルス電流を流してローテーターの磁石を引き付ける。
電流OFFすると、コイルの中にはローテーターの磁石の移動により大きな磁界があり、大きな逆起電力が発生する。
さらにローテーターの惰性回転による誘導電流の回収も見込める。
・・・というようなことを皆さん考えてやっているんだろうな。 同じ轍を踏む気は満々である。
トランジスタ技術3月号別冊付録アナログウエアーNo8,をご覧になりましたか?、またドラード博士のRCA特許No.をお教えください。東大の図書館に有るとおもいます。