宇宙空間に浮かんだ中空球が発する引力について考えています。

中空球の引力

引力を及ぼす対象が、中空球のサイズに比べて遠くにあれば、中空球の中心に総質量をまとめた”質点”として計算することができます。

しかし引力を及ぼす対象が、中空球の表面に張り付いているような場合(右図)、中空球の中心に質点を持ってくると間違いが起こります。

中空球の対象と接する外郭と反対側の外郭の単位質量は同じです。が、距離が大きく異なります。

引力は距離の2乗に反比例するので、手前側の外郭質量に比べ、反対側の外郭の質量は対象となる質点にはほとんど引力を及ぼしません。

質点が中空球の内壁面にある場合はどうでしょうか。中空球内部は無重力ではありません。
近くの外郭から引力を受けて引き寄せられます。反対側の外郭からも引力は受けますが距離が遠いため影響は微々たるものです。

さて、自分を引き付けている足元にある球体が、中身の詰まった球体なのか、中空球なのか、目で見てもわからない場合があります。どうやって判別すればよいでしょうか。

いくつか方法は考えられます。

1.とにかく掘ってみる。
中空球ならば次第に重力が低減し、やがて無重力となり、ついで重力の向きが逆になります。
さらに掘ると、内部の空間に達して中空球であることを目で確認できます。
球体ならばいつまで掘っても地面が続くのでわかります。

2.叩いてみる
中身が詰まっていればコツコツと鈍い音がしますが、中空であればコーンコーンと音が響くはずです。

月という球体はよく響きます。使わなくなったロケットを落とせば月全体が何時間にもわたって響くとか、何百年も続く振動もあるようです。
余談ですが月探査衛星かぐやは月に落としたと発表されています。月には地震計が何機も備え付けてあるため、落下時刻から数時間にわたって振動が起こるはずですが、そのデータは公表されていません。
地球に鉄杭を深く差し込んでハンマーで叩くと鉄杭がある周波数で共振します。その振動に同調してハンマーで鉄杭を叩き続けると共鳴現象で地震が起こります。地球も少しは響くようですが。。。

3.高度と引力の関係から重心までの距離を求める。
中空球(外郭厚さは任意)であるならば、足元の外郭部の中心あたりに影響の大きい引力重心があると推測できます。
方針としては、球体表面、上空x1、x2、x3の高度において重力加速度を測定し、その変化勾配とマッチする二乗反比例項のRを割り出すというものです。高度x1での測定を同じ高さの山の上で測るのは山の質量を受けることになるので不正確です。
十分長い筒に水を入れて各高度での水圧を測ったり、大気が存在すれば大気圧の変化勾配を計ることでもわかるかもしれません。

重力加速度測定器とデータロガーを、ロケットで打ち上げるか、飛行機から落とすかして、重力加速度対高度のデータを測定することを計画しております。興味のある方はご連絡ください、いえ、まずは各自で考えてみてください。